子どもの「好き」見つけに寄り添う

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 サラリーマンとして13年間働いてきた。大変な仕事をやり遂げた時や大きな失敗をした時の印象は強く残っているが、その中身よりも心に残ることは、その場面に関わりのあった「人」である。

 結局は「人」。最後は「人」。使い古されたこの言葉も、自らの13年を振り返るとそう思う。今の職場で最長老となって、社長以上に知っていることが増えてしまった今、毎年変わる社員の人間関係に自分の意識が向いている。会社がうまく回るには、自分の立ち振る舞いはとても重要だ。年齢的にも経験的にも中間の年齢層。若手の思いと、ベテランの思いをくみ取りながら、それぞれ蜘蛛の巣のように入り組んだ関係を紐解く。

 観察することがスタート。そして、自ら積極的に関わること。関わり方は十人十色。方法も違えば、言葉のチョイスも違う。もちろん、私にも苦手なタイプがいるが、関わらないで関係を構築することはできない。そんなことを考えながら過ごす日々。実際の仕事と同じぐらいの時間と労力をかけて積み上げる人間関係。いったいその術をどうやって身につけたのだろう。

 予想①:2人兄弟の末っ子。親になっても思うことだが、第一子の子育ては難しい。もちろん個性はある。それ以上に変えられない事実が、子育て初体験であることだ。親としても一年目。子育て経験も結婚経験もどちらも自分たちの中で一番若い時にやる。思いが強いが余裕はない。経験不足は否めない。そんな中での子育てになるので、親自身が迷いながら(永遠にそうなのだが)関わることになる。第一子と第一子以降の子育ては、本人たちが気づくことがなくても、きっと違うだろう。親として、子どもに関わる中で成長させてもらえるはずだ。

 予想②:自分の好きを見つけた。習字や水泳は結果が良くても辞めてしまったが、サッカーは好きで続けた。好きなことは、親が何も言わなくても継続できる。継続すると改善があって、好きならずっと続けていける。勝負事なので勝つことも負けることもあるが、そのどちらからでも学べる。

 予想③:好きになったサッカーがチームスポーツであった。サッカーは11人でやるスポーツ。22人でボールは1つのゲーム。ボールを触る時間より、触らない時間が長い。コート広く、足でボールを扱うことから得点も入りにくい。そんな失敗が前提のスポーツ。技術やチームワークを高めることは、勝ちへの近道だ。

 予想④:一人旅。中学2年生の春から始まった一人旅。今思えば、中学2年生の少年を夜行列車で8時間以上の場所へ送り出した両親がすごい。親となって思うことは、行く勇気より行かせる勇気。心からの尊敬。一人旅で学べることは無限大にある。1つ目は、自己決定。どこに行くのか。どう行くのか。何を食べるのか。何を見るのか。どこに泊まるのか。何時に起きるのか。全ては選択の連続。携帯電話のない時代。幸運にもそこにいない誰かと心以外はつながらない状態での旅は孤独だ。2つ目は、コミュニケーション。孤独な中学生にとって、周りの大人たちは、いい人にも悪い人にも見える。孤独を紛らすために、情報を得るために、自分からのコミュニケーションは必須だ。歩み寄る勇気と終わらせるテクニック。経験がものをいう世界。

 予想⑤:海外生活。島国日本で生まれ育った私にとって、やはり異文化圏での異言語生活はさらなる成長を急速に求められた。大学に入ってからの海外は自己責任の自己判断。休学からのワーキングホリデーの時には、相談したが、1か月以上の旅行でも相談はしなかった。ハードルは経験の積み重ねでどんどん下がる。

 今思いついた方法が5つ。他にもあるかもしれないが、この5つは外せない。両親や周りの方々の深い愛情に包まれ、自分の好きを見つけられたのなら、あとは自分次第ということか。自分の子育てに生かそう。まだまだ子育て真っただ中、子どもの好き見つけに酔い添える親でありたい。

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