校長先生のごみ拾い

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 13年間の車通勤。居住する市から、務める隣の市までの道中の30分弱は、私の世の中観察時間。その時間の過ごし方は、この13年間でいろいろ変化してきた。

 ①ラジオの時間。地元のFMを聞きながら、音楽とニュース、MCの話に耳を傾けた。好きな音楽やはやりの音楽、懐かしい音楽が聴ける緩い雰囲気が好きだ。

 ②自分チョイスの音楽時間。好きな音楽を選ぶことも、その日の心が知れて面白い。一定期間好きな曲は、その後もちょくちょく聴きたくなる。

 ③無の考える時間。音を無くして思考の時間。車の運転をしながら、周囲を観察して、自由に思考する。嫌いじゃない時間。特に朝は、アイディアが浮かびやすい。

 ④最近多い動画視聴時間。(音声のみ)Bluetoothイヤホンを学習のために購入してから大活躍。最初は、朝の散歩時間やNHK英語ラジオ学習に活用したが、今では通勤時間のお供となった。画質を最大限落として、スピードを1.5倍速にすると、最もコスパのいい学習教材の完成。本当に便利な時代となった。

 ①~④の過ごし方は、これからも変化するだろうが、1つ変わらないことがある。それは人間観察である。すれ違う人の特徴や、時には車のナンバーまで覚えてしまう私は、気づいたら人間観察。職業柄もあるが、たぶん単純に人間への興味が強い。

 中学校の校長先生が、朝の通学路をゴミを拾いながら歩く姿を見る。一見素晴らしい姿にも見えるが、どうも最近違和感がある。何のために、誰のためにやっているのだろうか。校長先生の一番の仕事は、何なのだろうか。

 わが子も大きくなってきて、教育には強い関心がある私にとっては、見逃せないこと。ゴミを拾うことを否定するつもりはもちろんないが、一度考えてみたい。まず、私が知る校長先生たちが、校長先生になるまでは、ゴミを拾う姿を一度も見たことがないこと。つまり、校長先生になったから、やっている。そこで考えてしまうことが、ゴミを拾う必要があってやっていることではなく、校長になったからやっていることだということ。きっと、これまだの校長先生がやっていたからという思考停止理由。

 生徒や地域のためという名目の自分のためにやる仕事はやめて、1分考えよう。学校のために、今校長先生に必要なこと。大切な朝の1時間は、多様化・多忙化を極める先生方へのサポート時間に当てよう。やったらよさそうなことは捨てて、やるべき大切なことに集中しよう。職員室での担任は、校長先生。生徒である教師をじっくり観察し、精神的にも肉体的にもサポートしてあげてほしい。

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