笑ってバトンを繋ぐ

家族

 長男が幼稚園ので竹馬が必要になった時、迷わず竹馬は自分が作ろうと思った。

 幼いころの記憶。自転車がパンクした時、夜の玄関でパンクを直してくれる父親の背中。そんな父親の姿を見て「かっこいいな。」と同じぐらい「パンクってお父さんが直すものなんだ。」と刷り込まれた気がする。

 親の言うことはやらないが、親がやってることはマネする

 そんな言葉を思い出した。気づかぬうちに私たちは、自分が両親からしてもらったことを手本にして、自分の子どもにも関わっている。親子の関わりはそうやって、世代を越えて繋がっていると思うと、やっぱり自分がやろうと思ったことはやっておこうと思った。

 コロナによるステイホームのGW初日、次女にお願いされていた「大きな竹馬」の仕上げをした。

 3人目にして、初めて2台目の竹馬。長男長女は一台の竹馬で幼稚園を卒園したが、お兄ちゃんお姉ちゃんの手荒くも愛のある関わりで、何事も早めにできるようになる次女は、竹馬の上達も早く、最初の竹馬が小さくなったことや、幼稚園で自分だけ、高さ調整(他の園児は既製品のアルミタイプ)が自分の竹馬だけできないものだから、「大きな竹馬」をリクエストしたのだ。

 すぐに制作に取り掛かったが、部品を再利用しながら完成させた。竹馬づくりは失敗も含めると6度目ぐらいになる。長男はもうすぐ中学生。こうやって私の自己満足に、子どもたちが付き合ってくれるのことも減っている。

 直接的に子育てを実感することが減る中で、やっぱり来年予定している海外家族移住は譲れない家族のターニングポイント。

 私自身、海外でのバックパッカー生活で学んだことや、長期海外生活が実現できたワーキングホリデー生活から得た貴重な体験。親としてできる種まきを今、しておきたい。

 海外ホームステイ留学の経験がある妻とも何度も話し合い、タイミングや方法を模索しながらたどり着いた決断。ここでも私の両親は、即答で私たちの決断に賛同してくれた

 パンク修理も海外家族移住への賛同も、同じことなんだと今の私は感じている。それは言葉にすると何か嘘くさいものになってしまうけど、やっぱりそれは「愛」なんだと思う。

 「世間の常識より、自分の感覚を信じよ」と何度も両親に背中を押されたと感じたことが、親から受けた愛情であり、我が家の子育てだったんだと思う。私たちの子育ては、ただただ、そのバトンを繋いでいる。感謝と責任をもって、どうせなら笑ってバトンを繋いでやろうと思う

コメント

タイトルとURLをコピーしました